音楽

2017年4月22日 (土)

上法奏ピアノリサイタル2017

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4年ぶりの日本での公演。奏さんはその間にオーストリア人のピアニスト、ミヒャエル・ヴァインガルトマンさんと結婚され、お子さんも生まれた。昼と夜の公演があったが、昼の「Opus one , only one」のみ拝聴(夜の公演は夫妻による連弾)。レオシュ・ヤナーチェクのズデンカ変奏曲作品1、リヒャルト・シュトラウスのピアノソナタ作品5、そしてヨハネス・ブラームスのピアノソナタ作品1というプログラム。

私には馴染みのない曲ばかりで何も解らないのだけれど、奏さんの解説を読むと、今回のプログラム構成の意図が、小さな命を育む日々の驚きのなかから芽生えたものであることがよくわかって、聴くうえで大きな助けとなった。どれもが天空から木々に降り注ぐ春の光のような瑞々しさを感じた。そして奏さんの文章を読むと、ピアノはもちろんのことだが、文章家としても一流であることをいつもながら思うのである。ごく一部を紹介する。

「ブラームスのソナタ作品1が青春の金字塔で、シュトラウスが埋もれた宝石なら、このヤナーチェクの生涯の女性に捧げられた変奏曲は、麗らかな春の日に、どこからか肩にはらりと落ちた美しい花びらのような趣がある。」

「この瑞々しく燦然たる3つの作品に私は、今まで取り組んだどのピアノ曲にも感じることのなかった愛着を覚えている。若き日の天才たちの誰にも止められない創意のマグマと共に、確固とした自己を打ち立てるその雄姿を目の当たりにし、音にする度新たに胸打たれる。」413日、代々木上原のムジカーザで。

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2016年12月16日 (金)

2016大井和郎ピアノリサイタル

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大井和郎さんのピアノ演奏、あらためてすごいと思った。今回はロシアの作曲家の作品が中心。リャードフのプレリュード、ポルトキエヴィッチのエチュード、そしてハチャトリアンの仮面舞踏会のワルツ。

ポルトキエヴィッチは前回も聴いているが、リャードフは未知の作曲家、素人の感想だが、音がとても澄んでいて、終始、清い水の流れを感じた。高音の美しさが際立った。ハチャトリアンの仮面舞踏会は力強さも相まって、リストとともに大井さんの十八番になると思った。もちろん最後はリスト。巡礼の年 1 スイスよりジュネーブの時計台とヴェルディ・リストのトラヴァトーレ。演奏に吸い込まれて忘我の境地。1213日、日比谷のスタンウェイサロン松尾ホールで。

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2015年12月19日 (土)

大井和郎 ハイレゾミュージックカード 発売記念コンサート

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大井さんといえばリストだが、今回はアレンスキー、ボルトキエヴッチ、カバレフスキー、と聞き慣れないロシア作曲家の小品が中心。情感あふれる音がとてもきれいでした。アレンスキーの「忘れられたリズムより サッフォーの一節」では北海道立函館美術館の前にあるブールデルの彫刻、古代ギリシャの女流詩人サッフォー像が雪を被っていたのを思い出し、リストの「エステ荘の噴水」ではティボリのさまざまな噴水が想い起されました。

 

 

 

ところで、今回発売のハイレゾミュージックカード「知られざるロシアのピアノ曲」全18曲について大井さんは「素晴らしい曲というのはまだまだ存在する事を証明したく、選曲しました」と。ハイレゾとはハイレゾリューション(高解像度)のことで、音源はネット上にしか存在せず、カードに書かれたIDとPWを入力してダウンロードする仕組み。音質はCDよりはるかにきめ細かく「リバーブなどをまったくかけず、生音そのもので、実に生々しく、空気さえも聴こえるような音質」とのこと。

 

 

 さっそくダウンロードはしましたが、その音をベストの状態で聴ける環境が残念ながらまだない。「パソコンで192khzを聴く場合、ハイレゾ専用ヘッドフォンが欲しいところです」と。時代はどんどん変わりゆきます。因みにこのハイレゾミュージックカードは定価3000円。今回の発売記念コンサート代に含まれたサービスとして手に入れました。(2015.12.14 スタインウェイサロン東京 松尾ホールで)

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2014年10月20日 (月)

コミホさんのカンテ

ハルさんと神保町のスペイン料理店「オーレオーレ」のフラメンコライブに行ってきました。コミホさんのカンテ(歌)を聴くのが目的。北海道のハル小屋とネイチャーインで聴く機会があったけれど、声が一段と凄味を増した感じで迫力がありました。

フラメンコのカンテは魂の歌というらしいけど、歌の内容は残念ながら分らないけど、たぶん恨み節というか哀しい身の上話を、腹の奥から絞り出している感じ。顔が全部口になっている。声帯がつぶれないかしらと心配になります。3人の踊り手もそれぞれに個性があって、ギタリスト渡辺イワオさんの演奏も華麗に響き、お店もスペインの居酒屋風で気取りがなく居心地のよい空間でした。1413354771132


 

じつはコミホさんはスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の道をひとりで完歩したすごい女性です。その前にもジプシーの暮らしに潜り込んだことがあるとか。彼女を案内役に巡礼の道を歩きたいと目論んでいるのですが、最初の意気込みは何処へやら、800キロメートルの道程を歩く自信が日に日に失せてきて、どうも形だけになりそうな気配なのです。どうなりますか…。(20126月、星の旅人たち参照)

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2014年7月 4日 (金)

オペラ「蝶々夫人」を観る

オペラを観るのは何年ぶりだろう。ひょんなことからチケットをいただいたので楽しんできた。藤原歌劇団創立80周年記念公演。蝶々さんの話はもちろん知っていたが、舞台左右にでる歌詞の字幕を見ているうちに腹が立ってイライラしてきた。女性をモノ扱いするピンカートンのひどい科白。アメリカ人作家の短編作品がオリジナルで、ロンドンで舞台化されたものを観たプッチーニが感動して1904年オペラに仕立てたのだそうだ。まあ、最後は一途な蝶々さんの思いを知って、ピンカートンは軽薄な我が身を反省するのだが。このオペラはソプラノ殺し、といわれているとか。なるほど蝶々さん役はほとんど出ずっぱりで歌っていた。しかもイタリア語で。そのためか、3日間の公演で主役は毎日交代したようだ。私はスズキを演じたメゾソプラノが気にいった。舞台装置はまるで歌舞伎。初台の新国立劇場オペラパレスで。

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2013年5月27日 (月)

上法奏&ミヒャエル・ヴァインガルトマン ピアノデュオリサイタル

521日は目黒のパーシモンホール小ホールへ。ピアノデュオは初めて。前半が1台のピアノの四手連弾によるラフマニノフ(6つの小品)とドヴォルジャークのスラヴ舞曲。後半が2台のピアノによるモーツァルト(2台のピアノのためのソナタ)、ピアソラ(ル・グラン・タンゴ)、ラヴェル(ボレロ)。息のあった演奏が気持ちよかったです。今がふたりの最高のときのような。さもありなん。私は奏さんの父上を存じ上げているのですが、ケルン在住の奏さんが今年の正月に帰国された際、一緒に来日し、紹介された人がミヒャエルさんとのこと。曲目にもよるのでしょうが、今までにない力強い演奏でした。そして最後のボレロは圧巻でした。交互に弾くメロディーがしだいに高まっていって、頂点に達するあの高揚感。満員御礼。補助席がでていました。おふたりに乾杯!!Img003_567x800_2


 

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2013年5月20日 (月)

大井和郎ピアノリサイタル 5月17日松尾ホール

スタインウェイサロン東京。日比谷の一等地にありました。ホールは椅子をびっしり並べて100席ほど。音響はいまいち。とくに大井さんのような力強い演奏だと、音が溢れすぎて。でもサロン風に数人で演奏を聴けたら最高だなと思いました。プログラムはバッハ、アレンスキー、ショパン。休憩をはさんでリストをたっぷり。プログラムはどう組み立てるか楽しい悩みどころなのでしょうね。アンコールのラ・カンパネッラ。やっぱりいい。すごい。これを聞けただけでも満足でした。ちょっと気になって、ユーチューブで辻井伸行、ルービンシュタイン、フジ子・へミングのラ・カンパネッラを聴き比べてみました。うーん、違うものですね。ルービンシュタインはさすが大人の味でした。Img003_574x800


 

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2012年8月 5日 (日)

小山実稚恵 ピアノ・チャリティー・コンサート

小山実稚恵さんのピアノ演奏、はじめて聴きました。ベートーヴェン「月光」やリスト「愛の夢」など愛をテーマにした流麗な曲とラヴェルの舞踊詩「ラ・ヴァルス」のピアノ表現の圧倒的世界。演奏が始まって瞬く間に引き込まれてしまいました。一流のすごさとはこういうものかと。大満足でした。このコンサートは東京女子医大山岳部、FRCC(Front Runners Climbing Club)の主催、10周年を記念したものでFRCCはがん体験者の登山をサポートする活動をつづけているという。会場の東京女子医大弥生記念講堂は1985年、音響効果のよいホールとして設計され、ピアノも有志の寄付・支持によってスタインウェイが購入されたとのこと。そしてピアニストの小山さんは何度もこのチャリティーに協力されているという。

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2012年6月17日 (日)

はこだて国際民族芸術祭

Img003_566x800 8月、世界各地から民俗音楽や踊りのグループが函館にやってくる。この芸術祭、今年は第5回になるという。610日、そのオープニングを祝うワールドビアパーティーがベイエリアにある金森ホールで開かれた。メキシコのビール「ソレ」を飲んで、たこ焼きを食べて、ハンガリーのチンバリバンドの歌と演奏を楽しんだ。ハンガリーの伝統楽器チンバロンという打弦楽器を初めて聴いた。ハルさん夫妻と。このたびの北海道の話はここまで。Cimg0821_800x585

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2012年6月16日 (土)

しかべ間歇泉公園の足湯とビリンバウ演奏

Cimg0813_800x599 鹿部名物?のジリ(海霧)に迎えられ、あいにくの寒さ。足湯に浸かり、噴きあげる間歇泉を眺めながら、旅の音楽家・丸山祐一郎さんのビリンバウの演奏を聴きました。ビリンバウはブラジルの民俗楽器だそう。一弦を巧みに操っての熱演でした。昼食後は丸山さん考案の水カンリンバ作りのワークショップに4人のおばさんで参加。空き缶4個で作る楽器です。自分ではまずまずの出来ばえと満足でしたが、10個くらい作ればいい音がでますよと。水音、缶の響きがこころを癒してくれます。そのあとハルさんちで見せてもらったレインツリーというサボテンの木を利用した民俗楽器の音色の素敵だったこと。惚れてしまいました。

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