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2018年7月

2018年7月20日 (金)

「縄文―1万年の美の鼓動」展を観る

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縄文ブームの再来らしい。私はミーハーだから、すぐその波に乗ってしまう。今回展示されている土偶のいくつかは何度か見ている。中空土偶は函館で見た。縄文のビーナスや縄文の女神、遮光器土偶などは東博でみた。遮光器土偶のあの宇宙人のような姿はたしかローマの日本美術展でも見た。

岡本太郎によって発見された縄文の美。1950年代はまだ縄文時代という言葉さえ確立していなかったというから彼の功績はすごいと改めて思う。歴史を動かしたのですからね。岡本太郎の立体造形をそういう目で見直してみると、あの太陽の塔の顔にしても縄文人の心がいきいきと表現されているナと。

夢枕獏氏が縄文時代はいろんなものに神が宿る多神教だったから戦争がなかったというような話をされていたが、そうした歴史観も時代の世相が微妙に反映されるもののようで、いま一部では「平等な縄文社会」の見直しも検討されているとか。いずれにしても、日本各地から出土したたくさんの土器や生活用品、装飾品、土偶をながめていると、縄文人の躍動的で豊かな暮しぶりが伝わってきて楽しい。東京国立博物館で92日まで。

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古い映画を3本観る

ユーチューブで小津安二郎の「早春」(1956年)と「秋日和」(1960年)、そして野村芳太郎の「砂の器」を観た。「早春」はスペイン語、「秋日和」は英語、「砂の器」は中国語のそれぞれ字幕付きだった。「早春」という作品は知らなかった。戦後のようやく活気を取り戻した東京に暮らすサラリーマンの日々、家族のあり方。池部良、淡島千景、岸恵子、笠智衆、東野英二郎、杉村春子、宮口精二、中村伸郎、山村聰、長岡輝子、と錚々たる顔ぶれ。主演の池部良と岸恵子は唯一の小津作品とか。「秋日和」はよかった。日常の何気ない会話だけで成り立っている。英訳も当然シンプル。外国人に人気があるのはそんな点にもあるのではないか。前にも書いた気がするが、原節子の笑い方がとても気になる。好きになれない。小津安二郎は気にならなかったのだろうか。不思議である。

「砂の器」は松本清張原作だけあって、ストーリー展開も見応え十分だった。ベテラン刑事役の丹波哲郎と若い森田健作のコンビがいい。先日亡くなった加藤剛が作曲家役。美男すぎた。何といっても風景の映像がいい。田園を走る列車、厳しい自然のなかを放浪する父子。映画は見はじめるとクセになる。続けてみてしまう。

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2018年7月18日 (水)

2010年8月の猛暑日に

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71416日の三連休は危険なレベルの暑さになる、と天気予報が盛んに注意を促していた。じっさい、すぐそこのポストまで葉書を出しに行くのもはばかられる暑さだった。そういえば、2010年の818日にこのブログを始めたのも暑さのせいだった。その前日の練馬の気温は38.2℃、日本一の暑さを記録した。不要な外出を避け、読書にも飽きてパソコンで遊んでいたらブログを作ることになった、猫の生活を中心に日記風に記録していこうと思う、と記している。

あれから8年になる。あいかわらず平々凡々とした暮しを続けているが、同じ屋根の下に暮らす人間どもは老いて体力の衰えが目に見えて明らかだし、猫どもも歳を取った。死んだ猫もいる。初回の写真(上)に登場したひも付き散歩をするトントさんは20113月、東日本大震災の数日後に脳梗塞で倒れ、6か月の闘病後に死んだ。ブログを振り返ることはほとんどないが、タイトルを追っていくと、いろんなことが思い出される。これから先、どんな暮らしが待ちうけているのか。地震もそうだし、西日本豪雨のような水害が年々多くなる気がする。11日を大切に、と暮らすしかない。

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2018年7月 7日 (土)

三陸海岸宮古から青森へ、海を渡って森へ

630日、盛岡で途中下車。光原社に寄って、宮澤賢治『注文の多い料理店』の絵葉書とクルミクッキーを買う。冷麺を食べて二両編成の山田線で宮古へ。ハルさんとイッポさんが出迎えてくれた。ふたりは函館からフェリー、青森経由で、すでに宮古に2泊していた。宿泊したホテルは海沿いにあり、2011年の3.11の津波で1階が壊滅状態だったそう。

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翌日廻った田老では、高さ10メートルの防波堤に立った。穏やかな湾だった。でもここへ来る前に吉村昭の『三陸海岸大津波』を再読していたので、明治29年、昭和8年の大津波の様子や3.11の映像が頭をよぎり、くらくらする。津波遺構として保存の「たろう観光ホテル」は3階まで鉄骨がむき出しだった。あれから7年、復興にはまだまだ時間がかかるだろうが、海岸には新しい建物が並んでいた。

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波打ち際の三王岩まで坂道と階段をよたよたと下りた。真ん中に男岩、左に女岩、右に太鼓岩がならぶ絶景。ハルさんは浄土ヶ浜より好きだと言った。清掃作業をしていたボランティアの4人の年配者に挨拶すると、説明を買って出てくれた。男岩は高さどれくらいあると思いますか。うーん、20メートルくらいかな? と多めに言ったつもりだったが、じつは50メートル。あの上部の白いところまで津波が来たんです、と。そして傍らには十数メートルも移動してきたという巨岩も。津波の凄まじさは想像を絶する。

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来た道を戻って、魚菜市場を見学。旬のホヤがたくさん並んでいた。殻付きを見るのは初めて。なるほど海のパイナップルだ。クセがあるので好き嫌いがはっきり分かれるらしい。昨夜のお寿司屋さんでも食べたけど、私は好き。市場の食堂では、念願の生ウニ丼を食べる。思ったよりウニが少ない感じで、追加であと2000円分くらいウニを乗せてもらおうか、と。でも我慢した。

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午後はホテルの斜め向かいにある宮古市民文化会館で、チリンとドロンのコンサートを観た、聴いた。お父さんも一緒の親子づれがたくさん参加していた。とてもいい企画。未来の大人たちにいいものを沢山経験してほしいと思った。

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そこから十和田に向けて出発。ウニのせいか疲れのせいか、少々車酔いをする。イッポさんの安定した運転で夕方十和田到着。パンづくりから獣医に戻り、いま十和田に住むマッキーさんとホテル近くの居酒屋で食事とおしゃべり。元気にがんばっている。牛のバラ焼きなど。

 

青森への途中、浅虫温泉で水族館へ。陸奥湾に生息する魚たちやアザラシ、オットセイ、ペンギン、イルカなども。限られた空間に入れられてかわいそうと思う反面、楽しませてももらった。

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県立青森美術館は隅々まで白く、トイレのドアや蛇口までオシャレ。ちょっと直島の美術館やホテルを想起させる。企画展はひろしま美術館のコレクションで、絵画の絆「フランスと日本」展。海外の作品は地味な二流品がほとんどだったが、日本人のものは秀逸な作品が揃っていた。浅井忠、竹内栖鳳、甲斐性楠音、村上華岳、岡鹿之助、加山又造など。奈良美智の巨大な「あおもり犬」に会えてよかった。シャガールのこれも巨大な「アレコ」4幕の背景画を揃ってみられてよかった。青森港からフェリーで函館へ。

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森のハルさんちに着くとホッとする。翌3日はハル小屋で楽しい集まり。キミさんがイカ焼きと自家製野菜のサラダを持ってきてくれた。秋田帰りのカズさんがお土産のワインや漬け物などを差し入れてくれた。エイタさんも。みんなちっともお変りない。おいしいものを食べて尽きないおしゃべり。

ハル小屋がますますいい感じになってきた。有名になった。コンサートや映画会、お話し会、もちろんてての会にも使われている。演者が遠くからもやってくる。725日は福島の子どもたちも参加するというパフォーマンス「Jaaja」。すてきなチラシができていた。

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お庭のヤナギランがちょうど真っ盛りだった。でも帰宅後、ハルさんから届いた写真のヤナギランは雨で横になった状態。これもまたよしです。

あと何年、こうして楽しめるのかなとふと思う。

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