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2015年12月 1日 (火)

ミランダ・ジュライ著『あなたを選んでくれるもの』を読む

Img003_551x800この類の本、とくにアメリカの翻訳本は滅多に読まないのだが、図書館から借りて読んだ。たぶん新聞の書評を読んですぐ予約したのだと思う。9月に予約したから2カ月待ち。奥付を見ると8月25日発行で9月20日に2刷とあるから読まれている本である。著者はパフォーマンスアーティスト、ミュージシャン、作家、女優、そして映画をつくったり、脚本を書いたり、とマルチに活躍している人のようだ。

 

本書は脚本執筆に行き詰まった著者がいつも愛読しているフリーペーパーの「売ります」の広告内容にひらめき、そこに広告を出している未知の人物に次々と会いに行くという、そのインタビュー集である。もちろん、取材依頼の電話をかけてもたいていは断られたと言うから、ここに登場する10人は選ばれた人たちだ。さすがアメリカ、なんでもありで強烈な個性の人たち。彼らのポートレイト、売りに出した品物、部屋の様子などの写真も掲載されていて、バタ臭さが漂ってくる。黒革ジャケット10ドル、ウシガエルのオタマジャクシ1匹2ドル50セント、写真アルバム1冊10ドル、コンエア社のドライヤー5ドル、クリスマスカードの表紙部分のみ50枚1ドル……。ミランダの柔らかな感性がそれぞれの人生を見事に引き出していく。そしてネット社会に身を置いていた彼女が会うはずもなかった生の人物、現実に接していくさまは映画のように面白い。岸本佐知子さんの翻訳がすてきなせいもある。

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