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2015年8月14日 (金)

三谷一馬著『江戸 吉原図聚』を楽しむ

イメージの世界だった吉原というところがどんなところか遊女の生活・風俗を中心に詳細な絵と解説で展開され、芝居を観ているような面白さだった。たとえば本書に掲載された歌川広重の「東都名所新吉原朝桜之図」の解説には「遊女が大門まで送ってきて、客に別れを告げています。遊女が送ってよいのはここまでで、大門からそとへは出られません。夜が明けたので大門は開けてあります。外には駕籠かきが客を待っています。満開の桜の色が曙の色をましています。どこか哀しい、それでいてなまめかしい情景です。」とあって、そうなんだ、浮世絵を鑑賞しているだけではそこまで読み込めなかったけれど、なるほどと合点がいく。

 

著者の三谷氏は日本画家から江戸風俗の資料画を描くことに生涯専念された人で、当時の版画や黄表紙、人情本、洒落本、滑稽本、読本、草双紙などに描かれた絵を復元。本書も文庫本ながら吉原を描いた250枚以上の復元画が掲載されてあり、圧巻だ。元絵のなかの誤りなども指摘し、まさに貴重な資料となっている。

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