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2015年4月12日 (日)

ハルノ宵子著『それでも猫は出かけていく』を読む

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飼い猫はもちろん自宅周辺の猫の面倒を全部引き受けてしまうこの人こそ正真正銘の猫おばさん、ガッターラでしょう。野良猫、捨て猫、迷い猫、病気猫、事故猫、つぎつぎと問題が生じても、つぎつぎとこれが自分の仕事と言わんばかりに処理していく。地域の野良猫が増えないように、取り敢えず雌猫を捕まえては獣医さんに連れていき不妊手術を施す。深夜自転車でエサ配りをする。その中古自転車の音を猫たちは覚えている。大小垂れ流しの要介護猫に注ぐ愛情。医学知識も獣医さん並に詳しい。昵懇の獣医さんも心得ていて、憎まれ口を叩きながらも猫たちをこよなく愛し、温かい。

ハルノ宵子さんは漫画家でエッセイスト。プロフィールに「父は思想家・詩人の吉本隆明、妹は作家のよしもとばなな」と書かれるのは仕方ないだろう。軽妙な文章と表情たっぷりの猫絵がすばらしい。働いてもそのお金は全部猫のためのよう。2012年に介護していた父、つづいて母を見送り、自身も乳がんという境遇に会いながらも、猫との暮らしを大切にしてきた。

猫好きの私でさえ、なぜに、ここまでと思ってしまう猫への愛情満載の本です。

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