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2014年8月 4日 (月)

DVDで映画「濹東綺譚」を観る

以前から観たいと気にしていたもので、ようやく手に入れた。文芸作品を得意とする豊田四郎監督の昭和351960)年の作品。原作者の永井荷風は昭和34年に亡くなっているから死の翌年に作られている。八住利雄の脚本は原作とはかなり異なった構成になっていて、木村荘八の挿画入り岩波文庫に馴染んでいる身には、こういう展開もありか、なるほどと思ったり、これはちょっと説明的すぎていただけないと思ったりしながら観た。ま、詩が散文になったというか、映画は映画として別物と割り切ってみるべきだろう。

 

山本富士子、芥川比呂志主演。脇役にも中村伸郎、宮口精二、東野栄治郎、新玉三千代、乙羽信子、淡路恵子など名優が並ぶ。娼婦役はどんな女優がやっても様になるといわれるが、山本富士子のお雪は原作にある優しくさっぱりしていて献身的な女の可愛いらしさがよくでていた。

 

それよりなにより、当時(昭和12年)の玉の井を忠実に再現したという伊藤喜朔の美術セットは見ものだし、隅田川周辺の昔の風景が私にはうれしかった。団伊玖磨の音楽には違和感があった。

「濹東綺譚」の映画化は新しいところでは新藤兼人監督のものがあるが、こちらは見なくとも想像できるような気がするので、しばらくは観るつもりはない。Img001_567x800_2


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