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2013年10月25日 (金)

加藤郁乎著『俳人荷風』を読む

荷風論は出尽くしたと思っていたが、参りました。本書は『荷風全集 第二次』(岩波書店20094月―201111月)の月報に連載された「荷風細見」を加筆したもの。『断腸亭日乗』やその他の作品にみられる荷風の俳句に着目し「手つかず同然の目の前の宝、荷風好みの俳諧俳句に目を向け直」して論じた荷風論。著者は詩人、俳人だけに極力吟味された言葉を選び、文章にも無駄がない。私のような無知な荷風好きを侮蔑するような嫌らしさもある。荷風そっくり。でも面白い。俳句の分らない私が、荷風の俳句を素人っぽいなと思っていても、荷風贔屓の著者の解釈を読むと、俄然なるほど、すごい、となびいてしまう力がある。新発見が山ほどあって、荷風はまったく知れば知るほど奥が深くて捉えどころがなくなる。これまでに読んだ荷風論の中でも一押しの読み応えでした。

 

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