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2011年5月12日 (木)

秋尾沙戸子著『ワシントンハイツ -GHQが東京に刻んだ戦後-』を読む

U氏の推薦図書。本書のカバー裏に「焦土の中に降り立ったGHQは東京をどうデザインし、日本人の生活に何を埋め込んだか。日米双方の新資料、貴重な肉声をもとに、占領を市民の目線から捉えなおす」とある。知らない事実がたくさんあった。代々木練兵場に米軍家族住宅地としてつくられたワシントンハイツは占領下東京のなかの豊かなアメリカだったのですね。私が東京で暮らすようになった昭和39年に、ワシントンハイツは東京オリンピックの選手村として使われ、そのあと消滅している。マッカーサーという人物についてもワンパターンのイメージしかなかったので、その人となりが興味深い。彼は敬礼を重んじた人で、身分の低い人でも敬礼する相手にはわけ隔てなく返礼したらしい。そして敬虔なキリスト教信者で「もし未来の歴史家が私のしたことを少しでも採りあげてくれるなら、私はその歴史家が米軍の勝利に終わったあの戦役での司令官としてではなく、ひとたび砲が鳴りやむや敗北を喫した敵国の地にキリスト教精神に基づく慰めと希望とをもたらすという聖なる任務を担った者としてこの私を書いてくれることを望みたい」と語ったという。日本国憲法の草案づくりに22歳の米国女性が加わり、この女性が婦人参政権を明記したという事実も知らなかった。この現存する女性が「GHQによって書かれた日本国憲法は国会審議ですんなり通ると思っていなかったが、反対は300議席のうち2票だけ。あっけなく採用された」と著者の取材に語った話も興味深い。

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