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2011年4月16日 (土)

ドウス昌代著『イサム・ノグチ』(上下巻)を読む

以前から読もうと思いつつ手にしなかった本。イサム・ノグチの母レオニーを描いた映画「レオニー」を観たのを機会に読んだ。日本人の父親とアメリカ人の母親。「二人の出会いのその不幸な部分が、ぼくの育ちそのものなのだ」。私生児として複雑な環境に育ったイサム。のちに世界的なアーティストとして成功をおさめても「ぼくはいつも世界のあちこちの地をさまよっている。アメリカにいるときはアメリカ人であり、日本にいるときは、いわばぼくはそのときだけは、日本人というわけだ」という運命を背負った生涯だった。強烈な自我、芸術への飽くなき探求心。仕事へのひたむきさ。でも華やかな女性遍歴にはおどろく。どんな女性も一目で吸い寄せられるほどの魅力ある男だったらしいが、イサムにとっての女は芸術家に必要な刺激剤であり、ひとときの安らぎだったのだろうか。著者ドウス昌代の多方面への丹念な取材がイサムの人間像を炙りだす。もう一冊、気になっている本にアルベルト・ジャコメッティの「エクリ」がある。これも近々読んでみようと思う。

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